「ジョークを言ったでは済まない」デブラシオ市長、クオモ州知事のセクハラ釈明を非難

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デブラシオ市長 ニューヨーク
©mashupNY

セクハラ疑惑に対するクオモ州知事の釈明を受け、ビル・デブラシオ市長は1日、ラジオ番組で「笑い事で片付けてはならない」と非難。「徹底した、迅速な調査」を期待すると語った。

ニューヨークポスト紙によると、デブラシオ氏は「セクハラはおかしくもなんともない。いったい誰が、ジョークを飛ばしていたたなどと言って片付けようとするんだ」と批判。「同じような話が出てくるだろう。全員が訴え出るべきだ。われわれは真実を知らなければならない。人にこんな風に接してはならない。笑い事で片付けてはならない。うやむやにしてはならない」と語った。

クオモ氏は前日、声明で「職場では時々、ふざけたり、面白いと思う冗談を言っている」とした上で、「今となって、私のやりとりは、無神経で個人的すぎることを理解した」と説明。「意図しない感情」を抱かせたとして、誤解を与えた発言について「真に申し訳ないと思う」と謝罪を表明した。

デブラシオ氏は、クオモ氏は、被害女性を「自分のものかのように扱ったというのが本当に起きたならば。不快で、ゾッとする」と発言。

クオモ氏の不適切な言動を見たことがあるかと聞かれると、セクハラの現場は見ていないとしつつ「指導者という立場としては認められないやり方で、周囲の人間を罵るのを目にしたことがある」と話した。

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名乗り出た2人は「みんなにとってすばらしい役割を果たした。簡単なことではない」と述べ、「これが身に降りかかるかもしれない次の女性を守ることでもあるのだ」と語った。

先週、クオモ政権で働いていた2人の女性が、知事からセクハラを受けたと告発した。

2018年に経済開発局の事務次官兼および知事室特別顧問を辞任したリンジー・ボイラン氏は24日、Mediumの投稿で、在職中、移動中の機内でストリップ・ポーカーをしないかと誘われたほか、同意なくキスをされたなど、不適切な行為を受けたと告発した。

この3日後、昨年11月まで保健政策顧問を務めていたシャーロット・ベネット氏は、性生活について質問を受けるなど、クオモ氏からセクハラを受けたと告白した。

クオモ氏は27日、独立調査をすると表明。しかし、自ら調査官を指名するなど、調査の過程をコントロールしようとしたため、州議会や連邦議会議員から批判が噴出。28日にレティシア・ジェームズ州司法長官に調査官の指名を要求したと発表した。