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夏時間の恒久化で犯罪率と心臓発作が減少、米研究者

米国では、3月8日(日)現地時間の午前2時より、デイライト・セービング・タイム(daylight saving time、DST)がスタートする。

デイライト・セービングは夏を中心とした一定期間、時計を一時間早める制度。アリゾナ州やハワイ州、サモアやプエルトリコなど一部の地域を除いて実施されており、今年は3月8日から11月1日までがデイライト・セービング期間と定められている。

古くは1918年に実施され、1966年の統一時間法(Uniform Time Act of 1966)によって、政府の統一制度となったDSTだが、健康への影響などを理由に反対の声も多い。アラバマ大学は2012年、DSTがスタートした翌日の月曜と火曜日は、心臓発作のリスクが10%上昇するなど、DLSと健康の関連性に関する研究結果を発表した。

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現在、年間を通じてDST時間を採用することを求める声も多く、フロリダやネバダなど7州で、DSTを恒久化する法案が議会を通過している。またカリフォルニア、アイオワ、テキサスなど多くの州でも同様の法案が議会に提出されている。

メリットやデメリットを巡って諸説が飛び交うDSTだが、ワシントン大学ロースクールのSteve Calandrillo教授は、Conversationに投稿した記事で、年間を通じてDSTに移行することがアメリカ人の生活改善につながると主張する。

Calandrillo教授によると、日没後の歩行者の死亡事故の割合は3倍高く、夕方の明るい時間を余分にもたらすことで、リスクを軽減することができる。年間343人の命が救われることを示す調査研究もあるという。さらに、DSTは犯罪被害の低下にもつながると主張。特に少年犯罪数は放課後と夕方の早い時間帯にピークを迎えるという。また、夜の照明を改善することで犯罪率を最大20%削減できるとする2013年のイギリスの研究に言及している。

Calandrillo教授はまた、第1次、第2次世界大戦や1973年の石油危機におけるDST実施の理由はエネルギー節約だったと述べ、DSTは電気だけでなく、家や職場が暖房などで必要とするオイルやガスの削減につながると効果を説明。カリフォルニア州が電気不足に陥った際、同州エネルギー委員会がDSTに移行することで、冬季のエネルギー消費を3.4%節減できると推計したことや、1973年のOPECの石油禁輸に際して、15万バレルの石油節約に貢献したと述べている。

一方、健康面では、時間変更が人々の睡眠サイクルを損なうを指摘。DSTがスタートする週には心臓発作が24%上昇しているほか、11月に時間を戻す際にも、心臓発作の上昇が観察されていると述べている。

経済面では、アメリカ人は暗い時間に出かけたりショッピングするのを避ける傾向があると指摘。アウトドアやレクリエーションに関連する業界や商務省がDSTを支持しているのは当然だと述べている。

Calandrillo教授はこれらの理由を挙げ、DSTは朝の暗い時間が長引く欠点があるとしつつ、標準時間をはるかに上回る利点があると説明している。

なお、トランプ大統領はDSTの支持者として知られており、昨年のツイートでは「デイライト・セービング・タイムの恒久化について、私はOKだ!」とツイートしている。

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