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夏時間の恒久化で犯罪率と心臓発作が減少、米研究者

米国では、3月13日の午前2時より、デイライト・セービング・タイム(daylight saving time、DST)がスタートする。

デイライト・セービングは夏を中心とした一定期間、時計を一時間早める制度。アリゾナ州やハワイ州、サモアやプエルトリコなど一部の地域を除いて実施されており、2021年は3月14日から11月7日までがデイライト・セービング期間と定められている。

古くは1918年に実施され、1966年の統一時間法(Uniform Time Act of 1966)によって、政府の統一制度となったDSTだが、健康への影響などを理由に反対の声も多い。アラバマ大学は2012年、DSTがスタートした翌日の月曜と火曜日は、心臓発作のリスクが10%上昇するなど、DLSと健康の関連性に関する研究結果を発表した。

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現在、年間を通じてDST時間を採用することを求める声も多く、フロリダやネバダなど7州で、DSTを恒久化する法案が議会を通過している。またカリフォルニア、アイオワ、テキサスなど多くの州でも同様の法案が議会に提出されている。

メリットやデメリットを巡って諸説が飛び交うDSTだが、ワシントン大学ロースクールのSteve Calandrillo教授は、Conversationに投稿した記事で、年間を通じてDSTに移行することがアメリカ人の生活改善につながると主張する。

Calandrillo教授によると、日没後の歩行者の死亡事故の割合は3倍高く、夕方の明るい時間を余分にもたらすことで、リスクを軽減することができる。年間343人の命が救われることを示す調査研究もあるという。さらに、DSTは犯罪被害の低下にもつながると主張。特に少年犯罪数は放課後と夕方の早い時間帯にピークを迎えるという。また、夜の照明を改善することで犯罪率を最大20%削減できるとする2013年のイギリスの研究に言及している。

Calandrillo教授はまた、第1次、第2次世界大戦や1973年の石油危機におけるDST実施の理由はエネルギー節約だったと述べ、DSTは電気だけでなく、家や職場が暖房などで必要とするオイルやガスの削減につながると効果を説明。
カリフォルニア州が電気不足に陥った際、同州エネルギー委員会がDSTに移行することで、冬季のエネルギー消費を3.4%節減できると推計したことや、1973年のOPECの石油禁輸に際して、15万バレルの石油節約に貢献したと述べている。

一方、健康面では、時間変更が人々の睡眠サイクルを損なうと指摘。DSTが始まる週には心臓発作が24%上昇しているほか、11月に時間を戻す際にも、心臓発作の上昇が観察されていると述べている。

経済面では、アメリカ人は暗い時間に出かけたりショッピングするのを避ける傾向があると指摘。アウトドアやレクリエーションに関連する業界や商務省がDSTを支持しているのは当然だと述べている。

Calandrillo教授はこれらの理由を挙げ、DSTは朝の暗い時間が長引く欠点があるとしつつ、標準時間をはるかに上回る利点があると説明している。

デイライト・セービング・タイムの歴史

第一次世界大戦中の1918年3月19日に、初めて連邦政府によりDLSが施行された。燃料の石炭を節約することを目的に導入されたが、わずか2年で廃止となった。その後、第二次世界大戦中に再び復活。

・法制化には至らなかったが、18世紀には、政治家のベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)は、キャンドル代を節約するため、民衆に昼間働き、夜間は眠るよう推奨していた。

・連邦政府は、1966年に統一時間法(Uniform Time Act of 1966)を可決。現在タイムゾーンやDLSを管轄するのは、アメリカ合衆国運輸省(U.S. Department of Transportation)。法律の制定当時、発展しつつあった鉄道を全国に普及させるため、全米で時間を標準化する必要があった。

・1970年代の石油危機の間には、連邦議会は州に1974年1月から翌年4月までの間、年間を通じてDLSを実施するよう指示した。


・DLSは連邦法で定められているが、採用していない州もある。ハワイとアリゾナ、アメリカ領サモア、グアム、そしてバージン諸島はDLSを導入していない。
また、インディアナ州の一部は、州全体の法律になる2006年までDLSに従わなかった。

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