ニューヨーク州 学年度末まで学校閉鎖を発表

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ニューヨーク州のクオモ知事は1日、全ての学校について、授業要件を免除し、6月末の学年度末まで閉鎖すると発表した。

クオモ知事は、学校がソーシャル・ディスタンス計画を策定する十分な時間がないと理由を述べた。「生徒や教師の安全を保ちながら、学校を再開するのは不可能だと考えている。」と語った。現在実施中のリモート学習について「基本的にはうまく機能しており、教師たちは素晴らしい仕事を行っている。」と評価。閉鎖中も生徒への食事の提供は続けると約束した。
一方、サマースクールプログラムについては、5月末日に決定すると述べた。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は先月、市内の公立学校1,800校を学年度末まで閉鎖すると発表。これに対しクオモ氏は、事業再開や近隣都市との連携が必要だと主張。デブラシオ市長の発言は「意見」であり、市に学校の再開を決定する権限はないと、市単独の動きを牽制した。

デブラシオ市長はクオモ氏の会見の前、公立学校は9月まで開校できないという考えを改めて示した。夏休中は、必要な生徒に対し、引き続きオンライン学習を提供すると発表している。

Politicoによると、学校が6月末まで閉鎖されるのは明白だったため、州知事室から独立した機関の州教育局は、各学区に対し、リモート教育の延長に備えて計画を策定するよう指示していたという。

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ニューヨーク州の学校は3月16日から閉鎖している。閉鎖前、多数の家庭から学校閉鎖を求める声が上がっていたが、知事と市長は、仕事を持つ家庭への負担の増加や、低所得層の子供が食事を取ることができないという懸念から、閉鎖の決定を躊躇していた。決定は各自治体に任せていたため、クオモ氏が閉鎖を発表した段階では、90%近い学校がすでに閉鎖していたという。

tally kept by EducationNextによると、現在ワシントンD.C.および40以上の州が、学年度末まで学校を閉鎖すると発表している。

ニューヨーク州の30日の死者数は289人で、3月30日以来初めて300人を切った。累計死者数は1万8,610人、感染者数は30万8,314人となった。新規入院患者数は約1,000人で、4日間横ばいとなっている。

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