ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ（Andrew Cuomo）知事は29日の会見で、在宅勤務の義務付け期間を4月15日まで延長すると発表した。
会見の主な発表内容は以下のとおり
- ニューヨーク州の感染者数の増加ペースは上昇しており、昨日から7,195人増加した。1日の死者数は過去最多の237人となった。
- 感染者の増加ペースは、予測ではニューヨーク市が最初に頂点を迎える。遅れてウエストチェスター郡かロングアイランドのどちらかが頂点に達し、その後アップステートがピークになる。
- 患者の急増に対応するため、公立病院のシステムと民間病院のシステム、および各システム内の病院同士が協働するよう「メンタリティ」を変えなければならないと主張。
現在患者が集中するエルムハースト病院について、ベルヴュー病院、コニー・アイランド病院、ジャヴィッツセンターなど他病院と統一システムとして機能するよう、ビル・デブラシオ市長、スコット・ストリンガー会計監査役に検討を求める。
- 22日から義務付けがスタートした非必須事業以外の全従業員の在宅勤務などを規定した「PAUSE」を2週間延長。4月15日まで実施する。
- 州保健局の研究施設で、新たな検査方法を開発した。医療従事者立会いのもと自己検査が可能で、立会人の曝露の危険性が低く、より少ない個人保護具（PPE）で検査を実施することができる。翌週に実用化する。
- 30日に海軍の病院船「コンフォート」が月曜日にニューヨーク湾に到着する。なお1000床を備える同船では、コロナウイルスの患者の治療を行わなず、病院の「穴埋め」のために利用する。
- 政府および他州と競合するなどの困難な状況が続いているものの、N95マスク、手術用マスクなどPPEの購入を継続している。
- これまで76,019人の元医療従事者などから自発的に協力の申し出があった。
- 薬局は無料のホームデリバリーに合意した。
感染拡大の状況
ニューヨーク州の感染者は59,513人（+7,195）で、死者数は965人（+237）。入院者数は8,503人（+1,175）、このうち集中治療室（ICU）の患者数は2,037人（+282）となった。これまでに3,572人（+846）が退院した。
感染者の主な内訳は、ニューヨーク市が33,768人（+4,002）、ウエストチェスター郡8,519人（+644）、ナッソー郡6,445人（+908）、サフォーク郡5,023人（+885）、ロックランド郡2,209人（+313）その他となっている。
これまでに検査を受けた人数は172,360人（+16,390）。
新規入院患者数は過去2日間減少傾向にあったが、再度上昇に転じた。ただし、入院患者の増加ペースは、3月中旬では2日ごとに２倍になっていたものが、現在は6日ごとになるなど、緩和がみられる。
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- 疾病対策センターの国内移動の自粛勧告について、ロックダウン（都市封鎖）ではなく、現在の方針と一貫しているとして支持を表明。
- ロードアイランド州に入るニューヨーク州のライセンスプレートのついた車を停め、隔離を求める同州の行政命令は、撤回されたと発表した。
- 新型コロナウイルス感染拡大の初期に、ウェストチェスターのニューロッシェルで陽性が確認された「ペイシェント・ゼロ」の弁護士が退院した。
クオモ知事はコロナウイルスに感染し、亡くなった警察官と看護師を紹介した。自らが抱く恐怖を克服し、人を助けるという信念と情熱でパブリックサービスに仕える人々を讃えた。
（写真上）マウントサイナイ病院のアシスタントナース・マネージャー、カイオス・ケリー（Kious Kelly）さんは25日に死亡した。
（写真上）ニューヨーク市のベテラン警察官、セドリック・ディクソン（Cedric Dixon）刑事は、28日死亡した。コロナウイルスによる制服警官の死亡は初めて。
- ニューヨーク州 コロナウイルス ホットライン（1-888-364-3065）
- ニューヨーク州 メンタルヘルス ホットライン（1-844-863-9314）
- ニューヨーク州 新型コロナウイルス 関連情報
- ニューヨーク市 新型コロナウイルス 問い合わせ先（311）
- 保健当局は、咳や熱、息切れなどの症状がある場合は、直接医療機関やERに出向かないこと。自宅で待機し、事前に電話で症状について相談するよう呼びかけている。
- 在ニューヨーク日本国総領事館 新型コロナウイルス関連情報 （電話：212-371-8222）
