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NY州新型コロナ 入院患者数が初めて減少。クオモ知事「国王はいない」経済再開巡り

ニューヨーク州のクオモ知事は14日、新型コロナウイルス(COVID-19)の1日の死者数が、昨日より107人増え、778人になったと発表した。これまでの累計死者数は10,834人なった。
新規入院者数は約1,600人となり、昨日より減少。全体の入院患者数は初めて減少に転じた。人工呼吸器の挿管患者は昨日に続き、純減となった。

4/14/2020入院者数©NYS

クオモ氏は、これまで増え続けた入院患者の増加数が一定になっていることに関して「良い兆候だ。私たちは頂点に到達したと考えている。」と述べた。一方で、「しかし、あなた方が行動を変え始めると、すぐに感染率は上昇する。」と注意を呼びかけた。
また、死亡者数の増加が報じられた老人ホームに関して、778人のうち133人と発表した。

経済再開の権限は誰に?

クオモ氏は昨日、北東部の複数の州と合同で、経済再開に向けたタスクフォースを設置することを発表した。参加するのはニューヨーク州のほか、ニュージャージー州、コネチカット州、ペンシルバニア州、デラウェア州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州の7州。
同日、西海岸でもカリフォルニア州、ワシントン州、オレゴン州が同様の地域連携計画を発表した。ロイターによると10州で、2019年第4四半期の経済生産の38.3%を占める。

これに対し、トランプ大統領は昨日の会見で、再開の決定権に関し「絶対的な権限が大統領にある。」と主張した。しかしクオモ氏は、「州や植民地が連邦政府を形成し、連邦政府が形成したのではない。全ての権力は州にある。それがわれわれの憲法の基本だ。」と語った。さらに、大統領は州に関する全ての権限を有するわけではなく、トランプ氏の発言は不正確だとし「この国に国王はいない。われわれは国王を求めなかった。」と述べた。

トランプ氏は朝ツイッターで、病院や人工呼吸器などクオモ氏の求めるものは全て提供したと主張。「今や彼は独立したがっているが、それはない。」と批判している。

クオモ氏は、「トランプ氏は明らかに不満のようだ。….反乱だと言って、けんかをしかけたがっているが、いま政治的立場や、戦っている時間はない。」と述べ、より重要なことは、住民を守ることであり、コロナウイルスの危機に対処することだと語った。

ニューヨークでは州と市の間でも、自治体の権限をめぐる議論が展開されている。デブラシオ市長は学校閉鎖の期間を9月まで延長すると発表したが、クオモ氏は再開決定の権限は州にあると反発。その後もデブラシオ市長は、地域再開計画の権限は、市長など地方自治体にあると主張している。

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