ザ・ニューヨーカー(The New Yorker)や、ヴォーグ(Vogue)、ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)などを出版する米コンデナスト(Condé Nast)は、従業員3,000人の2.5%にあたる80人の人員を削減すると米WWDが報じた。グループ内の媒体の発行停止や、発行頻度を減らすほか、予算についても、不採算部門など最大で20%を削減するという。
.@CondeNast Nast to shutter @TeenVogue's print edition – and reduce the frequencies of other titles: https://t.co/vFwSSHw0cO pic.twitter.com/R2vofk0dAA
— WWD (@wwd) 2017年11月2日
ティーン・ヴォーグは紙版廃止へ
現在年5回発行されているエレイン・ウェルタース(Teen Vogue)の印刷媒体での発行を停止するという。ティーン・ヴォーグは、2003年よりヴォーグの姉妹誌として創刊。
今年4月、編集長に就任したエレイン・ウェルター(Elaine Welteroth)氏が、トランプ政権に対する批判的な内容を掲載したり、LBGTの特集を組んだりするなど、政治や社会問題を取り上げ、話題となっていた。
ウェルター氏は、ヴォーグ紙107年の歴史の中で2番目のアフリカ系アメリカ人の編集長。2017年4月、同社史上最年少の29歳で編集長に就任した。
For those asking about @TeenVogue. pic.twitter.com/DBSJPELick
— Condé Nast (@CondeNast) 2017年11月2日
今後は、デジタルエディトリアルディレクターPhil Picardi氏のもとで、デジタル版を成長させていくという。また、特別版を出版する可能性もあるとしている。
他の媒体も発行頻度を削減
WWDは、情報筋による話として、月刊誌のGQや、グラムール(Glamour)、アーキテクチュラル・ダイジェスト(Architectural Digest)、アリュール(Allure)は発行頻度を年12回から11回へと減らす。また、コンデナスト・トラベラー(Condé Nast Traveler)とWは年10回から8回へ、フード系雑誌のボナペティ(Bon Appétit)は年11回より10回となる予定としている。
ヴォーグとヴァニティ・フェア、ワイアード(Wired)は現在と同じ月刊で、ザ・ニューヨーカーも週刊で発行されるという。
コンデナスト社は、今年3月にも100人の人員削減を発表している。