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コロンブス像 に撤去の声:拡大する反「白人至上主義」

ニューヨークのコロンバスサークルに建つコロンブス像が撤去される可能性が浮上し、議論を呼んでいる。

コロンバスサークル
© NYC & Company/Marley White

バージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)における白人至上主義団体と反対派の衝突によって死傷者が出た事件を受け、南部連合軍の将軍像の撤去の動きが広がる中、ニューヨークのビル・デブラシオ市長は先週、市内にある「ヘイトの象徴」となる像の見直しを行うと発表した。見直しは、委員会を設け、90日間かけて行うとしている。

この発表の後、ニューヨーク市議会の議長であるMelissa Mark-Viveritoは、「カリブ海諸国を始め、多くの人々にとって、クリストファー・コロンブスは、問題のある人物で、見直す必要がある」と発言。コロンブス像も見直しの対象にする必要性を訴えた。

イタリアで生まれたコロンブスは、最初にアメリカ大陸に到達したヨーロッパ人の一人だが、先住民に対する残酷な行いや奴隷貿易に加担した人物とされている。なお、ニューヨークのコロンブス像は、イタリア人彫刻家のGaetano Russoによって、コロンブスの生誕400年を記念して、1892年に建てられている。

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これに対し、24日(木)、イタリア系アメリカ人の議員や市民団体は抗議集会を行い、撤去に反対を表明。抗議に参加した、元サタデー・ナイト・ライブのキャストメンバーで、コメディアンのJoe Piscopoは「コロンブスは、イタリア系アメリカ人のアイコニックな象徴なんだ。彼が傷つけられるっていうことは、我々全員が傷つくことだ。」「ポリティカル・コレクトネスをやめてほしい。それは我々を殺してしまう。」と反対を訴えた。

また、11月のニューヨーク市長選の対抗馬と目される共和党のNicole Malliotakisは、像の撤去に反対を表明し、「建国の父であるコロンブスでさえも攻撃対象となってしまうの」と疑問を呈した。なお、この発言の後、コロンブスを「建国の父」と発言したことを誤りであったと訂正している。

一方、市長側は「我々は、専門家とコミュニティの指導者達とともに、ガイドラインの作成と、議論のあるパブリックアートや建築物の撤去や改正を提案するために会合を行っている。90日間の見直しは、選挙の日程ではなく、道理と分別を伴う問題解決の必要性によって行わなければならない」と、議論が政争の具にされることに異を唱えた。

ニューヨークではこれまでに、ロングアイランドの聖公会が、ブルックリンのフォートハミルトンにあるロバート・リー将軍(Robert E. Lee)の記念プラークを撤去したほか、ブロンクスのコミュニティーカレッジのHall of Fameに、1923年より設置されていたリー将軍と、1957年より設置されていたジャクソンの銅像の撤去が決定している。

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