ホームニュースCOVID-19体がブルーになる危険も!?...

体がブルーになる危険も!? 右派活動家 コロイド状銀の使用を推奨

右派活動家でメディアパーソナリティとして知られるキャンディス・オーウェンズは先月、インスタグラムのフォロワーらにコロイド状銀の服用を推奨し、話題となった。

自らワクチンを未接種であることを公表しているオーウェンズは、投稿動画で、巨大製薬企業の悪に対する世界規模の覚醒が必要などと主張した後、コロイド状銀に話題を転換。「毎日コロイド状銀を服用している。コロイド状銀が好きよ」と述べ、「これは素晴らしい。きっと誰も何も知らないと思う」と発言。コメント蘭で、フォロワーの質問に「1日小さじ一杯」を服用しており、「病気の時はもっと服用している」と答えた。

Viceによると、コロイド状銀は、微細な銀粒子を液体に懸濁させたもので、抗生物質が普及する以前、抗菌および抗ウイルス治療に効果があると考えられていた。英国の研究者、ヘンリー・クロックスは1900年代初頭、銀やメタル素材を経口摂取すると体内のバクテリアを滅菌できると主張しており、推奨派の間では未だに、これを引き合いに出して効果をアピールする投稿が出回っているという。

近年インターネットでサプリとして流通しているが、米国立衛生研究所(NIH)は、健康との関連を示す証拠が欠如している上、健康被害を与える恐れがあるとして、注意を促している。

また食品医薬品局(FDA)は1999年、コロイド状銀製品は、安全性と効果が確認されていないと発表。承認なしに大衆薬として販売されている製品は、不当表示にあたり、規制対象とすると決定した。

最も知られている副作用は、「銀沈着症」と呼ばれる皮膚が青くなる症状。一度なると、元に戻らないと考えられている。

リバタリアン党のスタン・ジョーンズ氏は、2000年問題で抗生物質が入手不可能になると考え、自家製のコロイド状銀を大量に消費したことから、銀沈着症を発症した。

↓副鼻腔炎や皮膚炎の治療目的でコロイド状銀を長年使用した故ポール・キャラソン氏。2008年にでテレビで紹介され、ネットのセンセーションを起こした。

デイリービーストは、小さじ一杯でも濃縮度合いによっては、銀沈着症を起こすのに十分と指摘している。

銀沈着症は生命の危険はないとされているが、NIHはこのほかに、一部の薬の吸収を弱める可能性を指摘しているほか、メイヨー・クリニックは、大量摂取によって稀に、臓器の損傷や発作を起こすケースがあると忠告している。

オーウェンズのほかにも、新型コロナウイルスに効果があると誤った主張をするケースが後を絶たず、行政が対応に追われている。

極右活動家で陰謀論者のアレックス・ジョーンズは2020年3月、自身のウェブサイトで、ナノ銀やコロイド状銀の入った歯磨き粉やサプリを、ウイルスの応急対策として喧伝。ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官から、中止を命じられた

この頃、テレバンジェリストのジム・ベイカーは、「シルバー・ソリューション」と名付けた製品の販売を開始し、訴訟沙汰に発展している。

またFDAは同月、コロイド状銀を含む商品を、コロナの治療または予防効果があるとして販売した他に7社に、停止するよう勧告した。

FDAは昨年6月にも、コロイド状銀などを含む製品をコロナ治療薬として販売した「Pacific Center of Health & Acupuncture」に対して、直ちに取り下げるよう警告状を発した。

司法省が介入するケースもある。同省は12月、コロナ予防に1日一杯のナノシルバー製品の服飲を推奨した「ナチュラル・ソルーションズ・ファンデーション」に、連邦裁判所が販売停止を命じたと発表した。

TOP STORIES