ナイキJust Do It30周年キャンペーンにコリン・キャパニック選手を起用

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ナイキは、3日、新たなキャンペーンの一環として、元サンフランシスコ・49ersのクオーターバック、コリン・キャパニック(Colin Kaepernick)選手を起用した広告を発表した。

キャパニック選手は、2016年、NFL公式戦の国歌斉唱の際、起立を拒否し、膝をついたことで知られる。この行為は、警察官による黒人への暴力に対する抗議を示したもので、その後、他のチームの選手に波及した。2017年9月には、トランプ大統領は、これらの抗議活動に対して、NFLオーナーを非難するなど大きな騒動に発展している。
尚、NFLは、今年5月に、国歌斉唱の際、同様の行為を行った選手に対し、罰金を課す新ルールを設けた。
キャパニック選手は、2016年シーズン終了以降は、契約のオファーが入らず、フリーエージェントの状態が続いている。
同選手は、NFLのオーナーらが、契約を結ばないよう共謀を図ったとして、訴えを起こしていた。NFLは、略式判決(summary judgment)を求めていたが、先月30日、サマリー・ジャッジメントを求めるリーグの要望を裁定人は却下し、裁判に持ち込まれることとなった。

広告には、キャパニック選手の勇気ある行いを連想させるコピー「信じろ。たとえ、それが、全てを犠牲にすることであっても。」(Believe in something,Even if it means sacrificing everything)が描かれている。

なお、ナイキとNFLは再契約を締結しており、現在ナイキは全てのNFLチームにユニフォームを提供している。

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Just Do It30周年キャンペーン

今年は、ナイキ社のモットー「Just Do It」誕生から30周年にあたる。
ナイキは、先日、セリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)選手を起用した広告を発表した。ビジュアルには、全仏オープンでウィリアムズ選手が着用したブラックのキャットスーツ姿の写真を使用し、「スーパーヒーローのコスチュームを奪ったとしても、彼女からスーパーパワーを奪い去ることはできない。」とコピーが入っている。

この広告は、フランステニス連盟(FFT)のベルナール・ジウディセリ(Bernard Giudicelli)会長が、今後キャットスーツの着用を禁止したとする一報が流れた後、ナイキがツイッターに投稿した。

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