CNNがトランプ政権を提訴 担当記者の記者証差し止め巡り

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CNNは13日、ホワイトハウス担当記者のジム・アコスタ氏への記者証の返還を求め、トランプ大統領と複数スタッフに対し訴訟を起こした。

原告はCNNとアコスタ氏記者で、被告はトランプ大統領、ジョン・ケリー大統領首席補佐官、サラ・サンダース大統領報道官、ビル・シャイン首席補佐官代理、ジョセフ・クランシーシークレットサービス長官、ジョン・ドウ警護官の6名。訴状はワシントンD.Cの連邦裁判所に提出された。

訴訟は、ジム・アコスタ記者と大統領が口論を繰り広げた先週水曜日の記者会見の夜、ホワイトハウスがアコスタ氏の記者証の差しどめをしたことを巡るもので、政権による処分が、報道の自由を定めた合衆国憲法修正第1条と、適正な法的手続きによらない公権力による権利の侵害から国民を守る修正第5条に違反するとしている。

アコスタ記者は、7日の大統領記者会見でトランプ大統領と激しいやりとりを繰り広げ、その後、ホワイトハウスから出入り禁止となった。
サラ・ハッカビー・サンダース大統領報道官は理由について、アコスタ氏が「女性に手を当てた」からだと説明。アコスタ氏の行為を「我々は決して許すことはできない」と述べた。女性とは、記者会見でマイクを手渡す係をしていたインターンで、質問を続けるアコスタ氏からマイクを何度も取り上げようとした。大統領を指差すアコスタ氏の腕がマイクを取り上げようとする女性の腕に偶然触れる場面があった。

サンダース報道官は、証拠としてアコスタ氏の腕が女性に当たる動画をツイッターでシェアした。しかし、シェア動画はオリジナルのものではなく、編集が施されていることが判明している。

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アコスタ氏は、サンダース氏の主張が「嘘」であると非難している。

訴訟にあたりCNNは声明で「訴訟はCNNとアコスタに限ったものだが、これは誰にでも起こりうる」とし、「もし訴えを起こさなければ、ホワイトハウスの行いは、投票によって選ばれた役人達を取材するジャーナリスト達を危険に抑圧する効果をもたらす。」と発表した。

トランプ大統領は9日、CNNのアナリストでアメリカン・アーバン・ラジオネットワークのエイプリル・ライアン記者を名指しし、ホワイトハウスの記者証を取り上げる意向を示している。

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