CNN人気キャスター「女性の全盛期」発言に非難

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CNNの人気司会者ドン・レモン氏(56)が、ニッキー・ヘイリー元国連大使(51)を全盛期ではないと発言したことを巡り、女性に対する年齢差別にあたるとして物議を醸している。

大統領選に出馬を表明したヘイリー氏は15日、サウスカロライナ州で行った集会で、「アメリカが全盛期を過ぎたのではない。政治家が全盛期を過ぎたのだ」と主張。75歳以上の政治家への精神的能力テストの義務化や、議員の定年制を提案するなど、世代交代の必要性を訴えた

レモン氏は16日、朝の番組「CNN This Morning」で、ヘイリー氏の提案は「私を不快にさせた」と批判。彼女は方向を誤っているとした上で「ニッキー・ヘイリーは全盛期ではない」と語った。さらに「女性は20代から30代、おそらく40代が全盛期だとみなされている」と加えた。

これに対して、共同司会のポピー・ハーロウ氏(40)は、「何言っているの?何の最盛期?」と呆れたように聞き返すと、レモン氏は、自分の見解ではないとし「Googleで女性の最盛期はいつかと調べたら、20代、30代、40代と出るだろう」と発言を擁護した。

その場では大きな議論に発展しなかったが、共演者らは腹を立てていたという。ある関係者はニューヨークポスト紙に、ハーロウ氏はレモン氏の発言に激怒したと述べ、トイレ休憩を取ると言って、その場を立ち去ったと明かした。もう1人の司会者、ケイトラン・コリンズ氏もハーロウ氏の後に続いたという。

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社内外からの批判を受け、レモン氏は16日にTwitterで謝罪を表明した上、翌日にも社内向けの電話会議で謝罪したという。この際、自身は「ニッキー・ヘイリーに対し、男性であれ、女性であれ、年齢で野心や成功の可能性が決定されるべきではないと伝えたかった」と釈明し、誰かを傷つける意図はなかったと話したと伝えられている。

レモン氏は17日と20日の番組出演を見送った。ただしこの間、フロリダ州マイアミの高級リゾート地で、海水浴などを楽しむ姿がパパラッチされ、このことにも社内では反発を示す声が上がっているという。

一部で降板の噂も報じられていたが、22日には番組に復帰するという。ニューヨークタイムズは、クリス・リヒト会長兼最高経営責任者(CEO)は20日、社員宛の内部メモで、今回の騒動を深刻に受け止めていると述べ、レモン氏が話し合いの結果、「公式な研修を受けることに合意」したと発表したと報じている。