ホワイトハウスの内部告発者は15歳?TikTokスター、クラウディア・コンウェイの影響力

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クラウディアさんは、トランプ大統領の側近、ケリーアン・コンウェイ元大統領上級顧問の娘で、TikTokスターのクラウディア・コンウェイ(Claudia Conway)さん(15)の投稿が連日話題となっている。

クラウディアさんは、一貫してトランプ政権に批判的な姿勢を示している。TikTokのフォロワー数は130万人を超え、歯に衣着せぬ批判や、コンウェイ家の内情を投稿し続けている。

今月2日には、クラウディアさんが「ママが家でずっと咳をしている」と投稿したあと、「最新情報:ママはコロナにかかった」とケリーアン氏の新型コロナ感染をTikTokで暴露した。

この後、ケリーアン氏は陽性結果の公表を余儀なくされ、ホワイトハウス内で感染が広まっているという事実が明るみとなった。

数日後クラウディアさんは、ケリーアン氏が彼女に対し「陰性だった」と嘘を付いていたと告白。その後、誤解だったと自身の発言を訂正する動画を投稿したが、そこにはケリーアン氏が「3回検査したうちの1回が陰性だった」とクラウディアさんに訂正を命じる様子が写っていた。(現在動画は非公開となっている)
なおクラウディアさん自身も感染を公表しており、母親と2人で隔離生活を送っている。

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トランプ氏の感染が判明した後には「(消毒液の)Lysolで治りますように」、(ジョー・バイデン氏の音声を用いて)「あなたは米国史上最低の大統領だ」などと揶揄。
さらに「私は怒っている。マスクを着けろ。バカで最低なクソ大統領の言うことは聞くな。マスクを着けて、自身と周りの人を守って」など厳しい批判を浴びせた。トランプ氏の容体は、ホワイトハウスの発表よりも悪いなどと主張している。

なおクラウディアさんの父親は、ジョージ・コンウェイ(George Conway)氏で反トランプ運動を展開する「リンカーン・プロジェクト」創設者の1人。

8月下旬、クラウディアさんは「メンタルヘルスを安定させるため、休憩に入る」とSNSの一時休止をほのめかした。その直後、コンウェイ夫妻はともに家庭の問題に集中するため、政権とリンカーン・プロジェクトから退くと発表している。(なおクラウディアさんはその直後、SNSに復帰した)

ホワイトハウスのお家事情が分かる?

クラウディアさんの影響力について、シェフィールド大学で情報・メディア・コミュニケーション学を研究するペニー・CS・アンドリュース博士は、ビジネスインサイダーに対し「彼女は自分自身の力で、重要な政治的人物となった。すでに多くのジャーナリストや放送局よりも多い、かつ重要な視聴者を獲得している。人々が、ホワイトハウスの主張の裏にある真実を追い求めるなか、インサイダーとしての彼女の声は重要だ」と語っている。

またエマーソン大学でソーシャルメディアの政治に対する影響を研究するビンセント・レイノー准教授は、彼女が脚光を浴びる理由に関して、TikTokアプリ上で両陣営がキャンペーンを展開しておらず、若い有権者に情報が行き渡っていないと指摘。
「アプリはエネルギーと刺激があふれており、ユーザーは政治について語り、争点や候補者について語り、メッセージを拡散したいと思っている」と述べ、「政治家は絶対そのプラットフォームにいるべきだ」とTikTokが欠かせない存在になっていると語っている。