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クリス・ロック「ビンタ騒動」に初めて言及 ネットの反応は?

27日開催されたアカデミー賞授賞式の本番中、ウィル・スミスからステージでビンタを喰らったコメディアン、クリス・ロックが、初めて騒動に言及した。

デイリー・メール紙によると、クリス・ロックは30日夜、ボストンのウィルバー・シアターで「Ego Death World Tour」の2部公演に出演。スタンディング・オベーションに迎えられ、ステージに上がった。

ちなみに同公演は、アカデミー賞授賞式後にチケット価格が高騰。30日のチケットを1,000ドル(約12万円)で購入した客もいるという。

開口一番、「そーーーーう、週末はどうだった?」と話すと、どっと笑いが起きた。観客の間では、ビンタ騒動をいかにネタにするかとの期待もあったが、クリス・ロックはまだ心の準備ができていないようだ。

涙ぐみながら「少し湿っぽい話になるけど」と切り出し、「期待しているかもしれないけど、あのことについてそんなに話すことはない。今日のステージのネタは週末の前に書いたものだから」と説明。「まだ心の整理がついていないんだ。いつか話すと思うけど。真面目な話になるかもしれないし、面白い話かもしれない」と率直に心境を語ったという。

これ以上、アカデミーの件には触れなかったが、途中、客席から「ウィル・スミス!」と野次が飛ぶこともあったという。男性一人が、警備員に連れ出される騒動もあった。

なお今回のアカデミー賞授賞式の司会者の一人、ワンダ・サイクス(Wanda Sykes)は、30日にトーク番組「エレンの部屋」に出演した際、クリス・ロックから「本当はあなたたちの夜になるはずだったのに、ごめんなさい。今からこの話題ばかりになる」と、言葉をかけられたと明かしている。

ネットでは、ビンタ騒動をネタにしなかったことで、「ロックは気品がある」「品格がある。ビンタをジョークにしなくてよかった。もし取り上げていたら、うまくやれなかっただろう。君は一流だ」「あなたは状況に真の男の流儀で対処した。彼のレベルに成り下がってはいけない」など、評価する声が相次いだ。

一方、「一流の人は、他人の健康上の問題をネタにすることなんてしない」「それでも彼はジョークにするべきではなかった」と否定的なコメントも投稿されている。

なおブルー・ローズ・リサーチ社が行った世論調査では、2人のうち「どちらが、より間違っているか」という質問に、52.3%がクリス・ロックと答え、47.7%がウィル・スミスを選んだ。年代別や学歴別では、過半数が入れ替わるなど、米国での世論は二分している。

アカデミー懲戒処分手続きを開始

問題が起きたのは、プレゼンテーターとして登場したクリス・ロックが、ウィル・スミスの妻ジェイダ・ピンケット・スミスに向かって「G.I.ジェーン2を見るのを待ちきれないよ」とジョークを飛ばした際。ジェイダは脱毛症に悩んでおり、これをネタにされたことに腹を立てたウィル・スミスは、ステージを歩き進んで、ロックに豪快なビンタをお見舞いした。席に戻った後も、Fワードまじりに「妻の名を口にするな!」と繰り返し叫んだ。

世界200カ国以上に配信されるエンターテイメントの最高峰の祭典で、登壇者が有名俳優から暴行を受けるという前代未聞の事件に、各方面からは、ウィル・スミスやこれよ許したイベント主催者、セレブら参加者に対する非難の声が上がっている。

映画芸術科学アカデミーは28日、ウィル・スミスの行為を「許容できない、有害な振る舞い」と断じ、「非難する」と発表。ハリウッド・レポーターによると、同団体は30日に、アカデミーの行動規範違反による懲戒手続きを開始したと明らかにした。4月18日に開催されるアカデミーの理事会で懲戒処分に処すことを決定した場合、資格停止や追放、その他の制裁を科される可能性があるという。

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