「私は誤っていた」コロナ感染の前NJ州知事 ホワイトハウスイベント参加を後悔

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新型コロナウイルスに感染した前ニュージャージー州知事のクリス・クリスティ(Chris Christie)氏は16日、米ABCの番組で、ホワイトハウスでマスクを着用しなかったのは「誤りだった」述べた。さらに、トランプ政権や議員らに対し、国民にマスク着用を推奨するよう求めた。

3日に陽性反応が確認されたクリスティー氏は、症状が悪化した後、7日間集中治療室に入院していたと明かした。クリスティー氏には喘息の持病があり、医師の勧めでリジェネロンとイーライリリー社の抗体治療薬を使用したという。まだ全快には至っていないが、80%まで回復していると司会者に語った。

クリスティー氏は「突然発熱し、悪寒や体の痛み、倦怠感などに苦しんだ」と述べ、「極めて普通ではない。予測不可能で、まるで貨物列車のように襲ってくる」と発症時の様子を語った。

スーパースプレッダーイベントに参加

感染が確認される前、クリスティ氏はトランプ氏と4日間過ごしていた。大統領選テレビ討論会の準備や、のちに「スーパースプレッダーイベント」と呼ばれるホワイトハウスのローズガーデンでのコニー・バレット判事の最高裁判事指名式に、マスクを着用せずに参加していた。

クリスティ氏は、感染防止策として7カ月間、マスクの着用やソーシャル・ディスタンス、手洗いを「正しく実践してきた」と述べた。「しかしホワイトハウスにいた数日間、気をゆるめた。それは極めて高い代償を伴った。私は誤っていた」と反省の弁を語った。

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さらにトランプ政権に対し、マスク着用を推奨するよう国民に積極的に働きかけるべきだと主張した。「マスクを着けるのにマイナス面はない。しかし、プラス面はある。われわれは、この病気について全てを知っているわけではないが、マスクが確実に役立つことを知っている」と述べ、「国が分断されており、党は相手の党の主張と反対のことを言わねばならない。しかし、ウイルスとお互いを守るための常識的な手順は、国家を一つにできると思う」と語った。