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性的虐待疑惑のアンドルー英王子 称号剥奪の可能性?

公務への復帰の機会を伺っていると伝えられていた英国王室のアンドルー王子だが、専門家は、復帰どころか、殿下の称号を維持することさえ危ういと指摘している。

ジェフリー・エプスタインの性犯罪の告発者、バージニア・ロバーツ・ジュフレさんは9日、17歳だった2001年にアンドルー王子から性的暴行を受け、極度の感情的苦痛や心理的トラウマに苦しんでいるとして、損害賠償の支払いを求める訴訟をニューヨークの連邦裁判所に提起した。

ジュフレさんは、当時、エプスタインから性的虐待を受ける一方で、権力者らと性行為を強要されたと説明。この中にアンドルー王子も含まれ、ロンドン、ニューヨーク、ヴァージン諸島のリトル・セント・ジェームズ島で性的暴行を受けたと主張した。

ニューヨークでは、他の女性も同時に被害にあった可能性がある。訴状には、エプスタインの家で「マクスウェルが、原告ともう一人の被害者をアンドルー王子の膝に座らせた」とされている。ギレーヌ・マクスウェル被告は昨年、エプスタインの性犯罪を助けたとして、逮捕、起訴されている。

なおアンドルー王子は2019年、エプスタインとの親交などについて語ったBBCのインタビューが厳しい批判を受けた後、「当面の間」公務を退くと発表した。王子はインタビュー中、ジュフレさんと会った覚えはないと主張。ジュフレさんが、ロンドンのクラブで王子がたくさんの汗をかいていたと証言していることに対して、当時、自分には発汗しない病状があったと語ったほか、この日にタウンハウスで撮影されたとされる、2人が一緒に映る写真について、偽造された可能性があると示唆するなど、苦しい説明に終始した。

訴訟に関して、アンドルー王子はいまだにコメントを発表していないが、王室内では、この問題が女王にまで波及する懸念が日に日に増しているという。

英紙ミラーは、情報筋の話として、チャールズ皇太子とウィリアム王子は苛立っており、両氏はアンドルー王子の公務復帰はなしとの意見で一致していると伝えた。

さらに「Prince Andrew: Epstein, Maxwell and the Palace」の著者、ナイジェル・カウソーン氏はニューズウィークに、訴訟が復帰の妨げになるのに加え、「ロイヤルハイネス(殿下、妃殿下)」の称号を失う可能性もあると指摘。「王子の周りには法的な疑問が多くありすぎて、ロイヤルハイネスの地位を保持できるか、ますます疑わしくなっている」と語った。

王室メンバーらの間では、これら深刻な申し立てに対する王子と法務チームの対応についても、疑念が高まっているという。

ジュフレさんは訴状で、アンドルー王子は、ニューヨーク州の法律で第1級強姦罪に問われる性犯罪を犯したと主張している。また公務から退く際、エプスタイン事件の米捜査当局の捜査に協力するとしたにも関わらず、これを拒んでいると非難。さらに、ジュフレさん側が、提訴可能な期限の延長に同意を求めたが、返答が得られないために、今回の提訴に至らざるを得なかったと説明している。

アンドルー王子が今後も無視を続けるのか不明だが、ニューヨークポスト紙は、裁判を無視すれば、ジュフレさん側の主張を認めたものとされ、数百万ドルの支払いを命じられるほか、米国への入国を事実上禁止される可能性があると指摘。さらに法廷侮辱罪で起訴される可能性もあり、この場合、米国に入国の際に逮捕されることもありうると伝えている。

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