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全米初 性行為でコンドームを同意なく外す「ステルシング」を違法に、カリフォルニア州

カリフォルニア州で、性行為の最中に、相手の同意を得ずにコンドームを外す「ステルシング」を違法とする法律が、全米で初めて成立した。

ニューヨークポスト紙によると、ステルシングが民法の性的暴行の定義に加えられる。被害者は、懲罰的賠償を含む損害の賠償を求めて加害者を訴えることができることが明確化された。

ステルシングの問題は、既存法の限界と新たな法律の必要性を提唱した2017年のイエール大学の研究によって注目を集めた。研究者は、ステルシングは、被害者に妊娠や性感染症の危険をもたらすだけでなく、暴力的な性行為から生じるものと同様の感情的、肉体的、経済的危害を加えると指摘している。

法案を作成したクリスティナ・ガルシア下院議員(民主党)は、9月に法案が州議会を通過した際、論文に目を通したのをきっかけに犯罪化に取り組んできたが、大きな反対にあったと話した。ガルシア氏は、民法改正を「良い第一歩」としつつ、将来の刑法改正の下地になることを願っていると語っている。

2019年に出版された米国国立医学図書館の研究によると、12%の女性がステルシングの被害にあったと報告している。同年の別の研究では、10%の男性が、相手の同意なくコンドームを外したことがあると認めていた。

性産業従事者に法的支援などを行う「Erotic Service Providers Legal, Education and Research Project」は、セックスワーカーがコンドームを外す客を訴えることができるとして、法案に支持を表明している。

ニューヨーク州とウィスコンシン州でも以前に、ステルシングに関連する法案が提出されたことがあるという。

ガルシア氏は、配偶者によるレイプを非配偶者のレイプと同等に扱う法案も提出しており、これも同時に成立した。CBSニュースによると、配偶者によるレイプは全州で違法であるものの、カリフォルニア州は、非配偶者によるレイプと区別をする9つある州のうちの1つだった。

最高刑にはどちらも変わりがないが、これまでの法律では、配偶者のレイプで加害者が有罪判決を受けた場合、実刑の代わりに保護観察対象となる可能性があった。また、性犯罪者として登録されるには、行為に強制力または暴力が伴うとともに、配偶者が実刑を受けた場合に限られていた。

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