走行中のバス 運転手と客が銃撃戦

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ノースカロライナ州で、バスの運転手と乗客が口論の末、互いに持っていた銃で撃ち合う事件があった。

きっかけは停留所以外の場所で降ろすことを拒否されたことに、乗客の男が腹を立てたことだった。

事件があったのは5月18日の11時15分ころ、シャーロットエリアを走行中の公共バスの車内。地元テレビ局によると、乗客で事件後に逮捕されたオマーリ・シャリフ・トビアス容疑者(22)は、運転手のデビッド・フラード氏にバスから下ろすよう求めたが、停留所ではないため席に戻るよう指示された。

公開された車載カメラの映像には、その後、トビアス容疑者が語気を強めて「俺に触ってみろよ、ケツを撃ってやる」と挑発する様子が撮影されている。

その数分後、トビアス容疑者が銃を持って再び運転席に近づいたところ、ハンドルを握っていたフラード氏も片手で銃を抜き、撃ち合いになった。

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慌ててバスの後方に向かって床を這いずるトビアス容疑者。他の乗客も、身をかがめて後方に避難する姿が確認できる。車内には容疑者のほかに2人の乗客が乗り合わせていた。

フラード氏はバスを停めると、運転席から出てトビアス容疑者に向かってさらに2発発砲。バスから出たところを追って、もう一発放った。

捜査当局によると、トビアス容疑者は重傷を負い病院に搬送された後、殺傷の能力のある武器により重傷を負わせた罪、脅迫、銃器を隠して携行した罪で起訴された。フラード氏も病院に搬送されたが命に別状はないという。

捜査は継続中で、フラード氏は現在のところ逮捕されていない。ただし、車両および職務中に武器の携帯を禁じる規則に違反したとして職場を解雇されたという。フラード氏の代理人はTV局の取材に「多くのドライバーと同様、仕事中に安全だと感じられなかったからだ」と、銃を携帯していた理由を語っている。