米『バイオレント・ナイト』初登場2位、『ブラックパンサー』4週連続1位をキープもいよいよ限界か

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先週末(12月2日~4日)の全米ボックスオフィスランキングでは、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の興行収入が1,759万ドルとなり、4週連続1位を記録した。

R指定のダークコメディ『バイオレント・ナイト』(Violent Night)は3682スクリーンで公開され、初日は『ブラックパンサー』を超える488万ドルの好スタートを切ったが、土日で差を付けられ、初登場2位となった。

Deadlineによると、週末3日間の興収は、予想を若干上回る1,330万ドルだった。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のジム・ホッパー署長役で知られるデヴィット・ハーバー目当ての観客も多い。PostTrakの調査では、約40%はホラー・アクションだったため、32%がハーバーを観にきたと回答した。日本では来年2月3日(東宝東和配給)に公開される。

今週末には『スカイフォール』のサム・メンデスが手掛けた『エンパイア・オブ・ライト』が公開される他、『ブラック・スワン』(2010)のダーレン・アロノフスキーによる5年ぶりの新作にして、ブレンダン・フレイザーの体当たり演技も話題の「The Whale」が公開されるなど、『ブラックパンサー』の1位キープもいよいよ難しくなってきたという印象だ。

ライアン・レイノルズとウィル・フェレル主演による『スピリテッド』がApple TV+配信(一部劇場公開)で、クリスマス映画が軒並み配信スルーとなる中で、なかなかストレートなクリスマス映画はヒットしないのが現状であり、『バイオレント・ナイト』の場合も、ブラッド・ピット主演『ブレット・トレイン』やボブ・オデンカーク主演の『Mr.ノーバディ』などハリウッド製アクションの最先端を独走中の製作集団87ノース・プロダクションズが手掛けたアクション・エンターテイメントであり、エッジの効いた作品でなければ、日本での公開自体が難しいといったところ。

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ストレートなクリスマス映画ではないが、先週末に公開されたジャスティン・ロング主演の「Christmas with the Campbell」や、今週末にはブルース・ウィリス主演の「Detective Knight:Redemption」などもあるが、どれも小規模作品。今年のクリスマス映画は、スクリーン数を圧倒的に得ている『バイオレント・ナイト』の1人勝ち状態で、今後の競合作を見ても1位になるというのは難しいだろうが、ホリデーシーズンでどこまで成績を稼げるかは注目点である。

ランク外ではあるが、7月にヒンディー語リメイク版も公開されたインドのテルグ語映画『HIT: The 2nd Case』も12位に入り込んだ。『RRR』のS・S・ラージャマウリ監督がを受賞するなど、アメリカでもインド映画に対しての需要が年々高まりつつある。

December 2-4, 2022(Souce: www.boxofficemojo.com)

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