ボルソナロ前大統領 米国で滞在延長、ビザの種類は

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今月8日、支持者らがブラジル首都にある大統領府などの建物に侵入、破壊する様子が報じられる中、米国フロリダに滞在していると伝えられたボルソナロ前大統領。米国に引き続き6ヶ月間滞在可能なビザを申請したという。デイリーメールが伝えた。

ボルソナロ氏の敗北を受け入れない支持者らが暴徒化した事件は、同じくフロリダに住むトランプ前大統領の支持者が議会建物を襲撃した2021年1月6日の事件とも比較され、衝撃を持って報じられた。事件で1,000人が拘束されたとも伝えられている。

ボルソナロ氏は、12月30日に入国し、1日のルーラ新大統領の就任式に出席しなかった。当初は1ヶ月ほど滞在する可能性があると報じられていた。

入国時はまだ大統領であり、外交官や政府職員に発給されるA-1ビザで渡航したとみられている。ビザは退任とともに失効するため、30日以内に別のビザを取得するか、帰国する必要があるという。

デイリーメールは、今回申請したのは観光ビザと伝えている。米国で6ヶ月間の滞在が許可される観光ビザは、B-2ビザと呼ばれる種類が該当する。米国大使館はホームページで「旅行、友人や親族の訪問、治療、友愛、社会的奉仕活動など娯楽や休養を目的とする渡航者を対象とする」と説明している。

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ちなみに滞在先は、ディズニーワールドから数マイル離れた場所で、元総合格闘家ジョゼ・アルド氏が所有する家を借りて生活していると伝えられている。
入国は大きく報じられなかったが、SNSにはKFCでフライドチキンを頬張る様子などが投稿されていた。

一方、国内ではバイデン政権に対して、ボルソナロ氏の滞在を認めないよう求める声が上がっている。

40名を超える民主党の下院議員らは、ホワイトハウスに宛てた書簡で、1月8日の暴力事件をめぐるブラジルの捜査に協力するよう訴えるとともに、ボルソナロ氏のステータスを審査し、必要に応じてビザを取り消すよう要請。「ボルソナロ氏やその他の元ブラジル政府高官が、在任中に犯したかもしれない犯罪の裁きから逃れるために米国に避難することを許してはならない」 と主張している。