バイデン大統領 支持率回復のきざしか

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Paris Malone / Shutterstock.com

中間選挙まで約2ヶ月と迫るなか、複数の世論調査でバイデン大統領の支持率が上昇している。

クイニピアック大学が8月31日に公表した調査では、バイデン氏の職務遂行に関する支持率は、最低だった7月の31%から、40%に上昇した。支持しないと答えた割合は52%だった。

政党別では、民主党の有権者の83%が支持すると答え、10%が不支持を表明した。共和党で支持すると答えたのはわずか5%で、不支持は92%、無党派では支持36%、不支持55%となった。

課題別では、経済対策に関する支持率が大きく変化。7月の28%(不支持66%)から、8月は37%(不支持58%)へと上昇した。

先日発表された学生ローンを免除する計画について、過半数(53%)が支持すると答えた。計画では、年収12万5,000ドル以下の国民に対して、最大1万ドルの負債を免除する。

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学生ローンに加え、バイデン政権の過去数ヶ月の主な取り組みには、約30年ぶりとなった銃規制強化法案への署名や、気候変動対策や財政赤字の削減などを含む大型のインフレ削減法案の成立が挙げられる。また昨年の米軍撤退をめぐる混乱が非難にさらされたアフガニスタンでは、7月に対テロ作戦を実施し、アルカイダの現指導者アルザワヒリ容疑者(71)の殺害に成功している。

クイニピアック大学のほか、CBSが8月24日~26日に実施した調査でも、バイデン氏の支持率は前回7月の42%から45%へと回復。共和党よりとされるラスムセンレポートでは、支持44%ー不支持55%で、7月中旬の37%-61%から上昇した。

ギャラップが8月25日に発表した調査結果では、7月の最低記録(39%)から44%へと上昇。今年の最高値となった。

同社によると、バイデン氏の今回の支持率は、過去40年で下記5人の大統領の中間選挙前8月の支持率を上回っている。

  • ロナルド・レーガン(1982)
  • ビル・クリントン(1994)
  • ジョージ・W・ブッシュ(2006)
  • バラク・オバマ(2014)
  • ドナルド・トランプ(2018)