20日に死去したスウェーデン出身のDJで、プロデューサーのアヴィーチー(Avicii)ことティム・バークリング(Tim Bergling)に関し、家族が2度目の声明を発表したことを米ヴァラエティ(Variety)が報じた。
声明はスエーデン語で発表されており、ヴァラエティによって翻訳された英文が掲載されている。
.@Avicii’s family issued a second statement, implying the DJ's death could have been a suicide https://t.co/Mf7ddHbLVt pic.twitter.com/jAQntc5k6c
— Variety (@Variety) April 26, 2018
「愛するティムは、実存の問いに対する答えを探し求める、繊細なアーティストの魂を持った探求者だった」
また、彼が完璧主義で、世界中のツアーをこなし、懸命に働いたことが、過度のストレスを引き起こしていたと述べている。
「ツアーを休止した時、幸せになるため、また彼の最も愛するもの-音楽ができるようになるため、人生の中にバランスを見つけたかった。
彼は、幸福、生、意義を見出そうとして苦しんでいました。彼はもうこれ以上、先に進むことができなかった。」
「彼は安らぎを見出そうとしていた。ティムは、彼が身を投じていたビジネスのマシーン用には作られていなかった」とし、「ファンを愛していた彼は、繊細でスポットライトは避けていた」と述べている。
「あたなは永遠に愛され、惜しまれ続けるだろう。あなたという人物と、音楽は記憶とともに残っていくだろう。愛しています。家族より」と死を惜しむメッセージで締めくくった。
本人の死を悼み、集まってくれた人々や、アヴィーチーの音楽を鳴らしてくれた教会、コーチェラ音楽祭でのトリビュートなど世界中のファンに感謝の意を述べている。
アヴィーチーは、オマーンの首都マスカット(Muscat)での休暇中に死去したとヴァラエティによって報じられた。
アヴィーチーの功績
2011年の「Levels」がヒットし、ポップスター並みのパフォーマンスを行うエレクトロニック・ダンス・ミュージックDJとして名を馳せた。2012年と2013年にグラミー賞の最優秀ダンスレコーディング賞にノミネート。
2013年、アロー・ブラック(Aloe Blacc)とコラボレーションした「Wake Me Up」が、Billboard HOT 100の第4位となるなど、プラチナソングヒットシングルを生み出していた。
2枚のアルバム、2013年発売の「True」と2015年の「Stories」は100万枚以上を売り上げるプラチナアルバムとなった。「Levels」と「Wake Me Up」もプラチナ、「Waiting for Love」「The Nights」「You Make Me」「I Could Be the One」は50万枚のセールスを記録するゴールドとなっている。6曲が収録された最新のEP「Avīci (01)」は、3シリーズのうちの初めのEPだった。
ブルーグラスアーティストのDan Tyminski、カントリーロック歌手Zac Brown、グラムポップ歌手Adam Lambert、ラッパーのWyclef Jeanなど幅広いジャンルとチームを組み、マドンナMadonnaやコールドプレイ(Coldplay)の音楽もプロデュースしている。
2015年のフォーブスでは、世界6番目に稼ぐDJとしてランキングしいている。1年間の年収は1,900万ドルと見込まれている。
アヴィーチーは、2014年に胆嚢と盲腸を取り除く手術を行っている。21歳前に、過度の飲酒が引き起こす急性膵炎(すいえん)を患っていると診断された。
これらの健康上の理由から、2016年にツアーを引退と発表。理由について、自分は内向的な人間で、ツアーの実施はいつもつらいものだった、ネガティブなエネルギーを取り込んでしまった、とBillboardに心境を語っている。
引退後も、スタジオで音楽は作り続けるとファンにメッセージを送っていた。