Amazon ニューヨークに初の実店舗の書店「amazon books」をオープン

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本日、米Amazonはニューヨークでは初となる実店舗の書店をオープンした。場所は、マンハッタンのColumbus Circle(コロンバスサークル)のショッピングモール3階で、店舗面積は4,000スクエアフィートを占める。約3,000タイトルの本を販売する他、電子書籍用の端末「Kindle(キンドル)」、人工知能アレクサを搭載した「Amazon Echo(アマゾン・エコー)」など、最新の電子機器や関連アクセサリーを販売している。

amazon books
©mashupNY

一般の書店と大きく異なるのは、全ての本が、表紙側を向けて配置されている点。各本の下にはカスタマーレイティングと、レビューが表示されており、オンラインサイトと同様の感覚で本を選ぶことができるように工夫されている。本を数多く並べることではなく、本好きのための「発見のためのメッカ」として同店は位置付けられている。

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棚に並ぶ本には Amazon.com においてベストセラーを獲得、または評価が4以上という基準が設けられている。また、カスタマーレビューや予約販売状況、売上データ、キュレーターによる評価も判断材料になっているという。同社の発表では、店舗内に設置されたすべての本が獲得した5つ星の数を合計すると、170万にもなるという。

さらに、陳列される本の種類に関して、読者の高評価以外の要素として、同エリアに住む住民がどのような本を電子書籍のKindle(キンドル)や、Primeメンバーが購入しているかのデータ分析に基づいて選択されていると、同社の副社長ジェニファー・キャスト(Jennifer Cast)氏は語っている。

「ニューヨークで人気のフィクション」コーナー。「オルタナティブ・ファクト」(代替の真実)で、有名となったジョージ・オーウェルの「1984」も販売中。

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さらに、本棚もデータに基づき整理されている。「Kindleで3日で読める本」や「Amazon.comでもっとも頻繁にウィッシュリストに追加された本」、「この本が好きなら、こちらもおすすめ」など、アマゾンならではの本棚が並んでいる。

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全ての本は、プライム会員であれば、Amazon.comと同額で購入することができる。店頭では価格が一切表示されていないのもポイント。店内各所に設置されたプライスチェッカーで、価格が確認できる他、スマートフォンにダウンロードしたamazonのアプリで、バーコードを読み取り、その場で値段をチェックする。会計は、キャッシュレスで、アプリまたはクレジットカードのみの決済となる。

本が重くて持ち帰ることができない場合は、配送を依頼することも可能。アプリでスキャンして、オンラインショッピング同様、そのままシッピングカートに入れて決済する。

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買い物に訪れていた、近隣に住むキャロラインさんの話では、ここ数年で近くの大型書店が2店舗閉鎖された。最近ではKindleを使用して読むことが多くなったが、実際の本に触れるのは、また別の楽しみがあるという。9月からロシア旅行に出かけるので、ロシア関連のガイド本や歴史書を探しにきた、と語った。

同店舗は、アマゾンの実店舗の書店としては全米で第7店舗目となる。夏には、ミッドタウンの34thストリートにニューヨーク2号店をオープンする予定で、さらに、ニュージャージー州、カリフォルニア州(3店)、ワシントン州での出店を計画している。

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現在米国のアパレルブランド、ラルフローレンやbebeなどが、実店舗の販売を縮小し、オンライン販売に注力する傾向がある一方で、amazonはオンラインで蓄積した販売データ駆使して、食料品店や本屋などのリアル店舗をオープンさせる試みをスタートしている。

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Amazon Books Columbus Circle(アマゾン・ブックス・コロンバス・サークル)店

住所:10 Columbus Circle 3rd Floor,New York, NY 10019
営業時間 月-土: 10:00am-9:00pm / 日: 11:00am-7:00pm
公式サイト