アメリカの最新トレンドワード? 「Alternative Facts」とは

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今、アメリカのメディアを騒がせているキーワード、「Alternative Facts(オルタナティブ・ファクト)」をご存知でしょうか。
これは、1月22日(日)の米テレビ局NBCの番組「Meet The Press」で、司会のチャック氏より、大統領就任式への参加者人数に関して、インタビューを受けたトランプ新政権の側近ケリーアン・コンウェイ氏から発せられたもので、直訳すると代替的な事実といった奇妙なフレーズです。

報道官が前日の記者会見で発表した、新大統領就任式の参加者は史上最大規模だったという誤った見解について聞かれ、それを嘘であるとは言えずに、「Alternative Factsだ」と回答。準備された回答というよりも思わず出てしまったように見受けられますが、番組放送後、ツイッターを始めとしたSNSやメディアで大きな話題となりました。

新たなワードのように聞こえますが、ワシントンポストのレポーターKaren Tumulty氏によると、ジョージ・オーウェルの小説「1984」で用いられたものであり、ネガティブな事実であっても、ポジティブな表現に代替して、発信側にとって良い印象操作を行おうとするものを指すようです。

Twitterでは、ハッシュタグ#AlternativeFactsをつけて、自身のAlternative Factを発信するのがトレンドになりました。

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奇妙な新語ですが、どのような状況を指すのか、ツイッターを見るとなんとなくつかめる気がしますね。

人気コメディ番組SNL。 コンウェイ氏のモノマネが話題に

人気コメディ番組のサタデーナイトライブ(SNL)で、Kate McKinnon(ケイトマッキノン)によるコンウェイ氏のモノマネが秀逸であると話題に。先週はミュージカル、シカゴのロキシー・ハートに重ね合わせたパロディを披露しました。大統領就任後としては初のSNLの放送回。これに対する新大統領からのツイッターはまだ発せられていないようです。

追記

今回の騒動で引き合いに出た1949年のジョージオーウェルの小説「1984」。レポーターの発言を受けて、アメリカではアマゾンで第6位のセールスを記録するほどに売れているようです。ご興味のある方はお読みになってみてはいかがでしょうか。