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NY市 デモ参加者を70人拘束。ミネソタ州の黒人男性死亡事件

米ミネソタ州ミネアポリスで25日、ジョージ・フロイドさん(George Floyd)が拘束中に警察官から首を押さえつけられ、その後死亡した

事件を受け、ニューヨーク市では28日夕方、ユニオンスクエアで抗議活動が行われた。

デモ参加者らは、ユニオンスエアからロウアーマンハッタンまで行進した。NBCニューヨークによると、ソーシャル・ディスタンスを遵守しなかったという理由で、72人が拘束または召喚状を受けたという。現在ニューヨーク州では、新型コロナウイルスの拡散防止策として、10人以上の集会は禁止されている。

当局の発表によると、参加者5人を警察官への重暴行容疑で訴追。さらに、33人が公務執行妨害や、拘束時に抵抗したなどの軽犯罪で訴追したほか、治安紊乱行為や妨害行為などで34人の出頭を命じた。ゴミ箱を投げつけられたり、殴られたりしたため、2人の警官が脳震とうで病院に搬送されたという。

フロイドさんの事件は、2014年にニューヨークで起きたエリック・ガーナーさんの事件を彷彿させると言われている。
黒人男性のエリック・ガーナー(Eric Garner)さんは拘束時、元警察官のダニエル・パンテレオ(Daniel Pantaleo)氏に首を羽交い締めにされ、死亡した。ガーナーさんも「息ができない」と訴えていた。ニューヨーク市のジェイムズ・オニール前警察委員長は、昨年8月に解雇処分を決定した。パンテレオ氏は、刑事責任に問われることはなかった。

ニューヨークのデブラシオ市長は、事件に関して「ビデオを見てゾッとした。ジョージ・フロイドさんは白昼堂々と殺害された。殺したのは警官だった。彼は男性の命を奪ったことを何とも思っていないようだった。もしジョージが白人だったら、彼はまだ生きていただろう。」とツイートした。

全米規模の抗議活動に発展

ミネアポリスで、フロイドさんの首を押さえつけたのは、デレク・チャーヴィン(Derek Chavin)氏。通行人が撮影した動画では、フロイドさんは「息ができない」と何度も訴え、周りの人も「彼からどけ」と開放を求める様子が映っている。警察官は要求を聞き入れず、態勢を維持。救急車が到着した時点で、フロイドさんはすでにぐったりとした状態で、動かなかった。
26日、チャーヴィン氏ら、事件に関わった警察官4人は解雇された。

27日のデモ活動では、ターゲットなどの小売り店で略奪や破壊活動発生し、警察が催涙ガスを使用するなどの事態に発展。ミネソタ州のティム・ウォルツ知事は28日、ミネアポリス市長などの要請を受け、平和時緊急事態を宣言。州兵の派遣を認めた

28日には、ニューヨーク市のほか、シカゴやロサンゼルスなどでも抗議活動が実施された。

チャーヴィン氏は29日午後、第3級殺人および過失致死罪の容疑で訴追された。ミネソタ州では第3級殺人で有罪判決が下された場合、最大25年の禁固刑が科せられる。

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