ニューヨーク州 15日より4地域で事業再開へ

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ニューヨーク州のクオモ知事は13日、自宅待機などを求める「NY on PAUSE」が期限を迎える15日より、再開の7つの基準を満たした4地域に対して、一部の事業の再開を許可すると発表した。

ニューヨーク州では事業再開に関し、CDCの測定基準などに基づき、7つの基準を設けている。州を10の区域に分け、これらを全て満たした地域から事業再開を認める。各エリアの進捗は州のウェブサイトから確認できる。

今回新たにノースカウンティ(North Country)が加わった。フィンガーレイクス(Finger Lakes)およびサザンティア(Southern Tier)、モホークバレー(Mohawk Valley)では、第一段階に指定された建設業や、卸売のサプライチェーン、小売(受け渡しのみ)、農業、漁業から再開をすすめる

クオモ氏は、「ニューヨーク州では、どの州よりも最も透明性の高い議論と再開作業を行っている」と述べ、「これは政府の責任ではなく、社会的責任だ。私ができる最善のことは、1,900万人の住民に事実を伝えることで、これらを皆が理解し、その一部として行動する場合のみに可能だ。」と語った。また「政治的なナンセンスな話より、事実に基づいた正しい情報があり、それらを信頼している場合には、皆が正しいことを行うと信じている。私たちはこのようにして、(感染の増加)曲線を曲げ、平坦化した」と成果を述べた。

先日政府の新型コロナ対策チームのアンソニー・ファウチ博士は上院委員会の公聴会で「早過ぎる再開は、不必要な苦しみと死を招く。」と警告した。これを受け、クオモ氏は「予防策を取らずに再開を急ぐと、入院患者数が急増し、死者も急増する」と述べ、すべての郡と地域で、感染率(感染者1人から感染が広がる割合)を注視するよう命じた。

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「川崎病」に似た炎症性疾患は100人以上

12日の新型コロナウイルスの死者数は166人となり、3日連続200名を下回った。感染者数は2,176人で、累計の感染者数は340,661人となった。
「川崎病」に似た炎症性疾患を発症した子供は102人となった(うちニューヨーク市は82人)。症状が出ている子供の60%は新型コロナウイルスの検査で陽性が確認され、40%に抗体反応が出た。
保健局は、数週間前であっても、ウイルスに曝露した可能性がある場合は、特別な警戒が必要だと述べた。また症状に関して、5日以上続く発熱、腹痛、目の充血、皮膚の発疹のほか、皮膚の色の変化、摂食困難、呼吸困難、心臓の鼓動、倦怠感、過敏性、精神錯乱などが現れた場合は、すぐに診察を求めるよう呼びかけた。