「知事は私と寝たいと思っていた」クオモNY州知事セクハラ疑惑 2人目の側近が告発

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クオモ氏 独立調査を要求

告発を受け、クオモ氏は声明で、自分はベネット氏のメンターとして振る舞い、「決して手を出そうとしたり、不適切な行動をするつもりもなかった」と反論。ベネット氏の主張に対して、独立調査を要求したと述べ、ニューヨーカーに、判断を下す前に調査結果を待つよう呼びかけた。

クオモ氏はまた、ベネット氏は性的暴行のサバイバーであると述べていたとし、自分は協力的で、助けられるよう努めたと説明。報告にあるような感情だけは、抱かせたくないと思っていたと述べた。ベネット氏に個人的な質問をしたかどうかについては、否定しなかった。

なお、独立調査は、元連邦裁判所判事のバーバラ・ジョーンズ氏が担うという。

ベネット氏は2019年初頭にマンハッタンにある知事のオフィスで、エントリーレベルの広報担当者として採用された。2017年に卒業したハミルトン大学では、女性問題について活動し、性的不正行為に関するタスクフォースを創設した。2019年中旬に、クオモ氏との面談を経て事務補佐官に昇進した。

昨年3月、新型コロナウイルス対応の一環としてオールバニーに移動を求められた。ベネット氏は、5月中旬ごろから、2人の関係についてクオモ氏の認識が変わり始めたと述べている。

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5月15日、クオモ氏はゴシップを話すようなていで、性生活や知事スタッフメンバーと付き合っていないかなどと質問したという。

また、母校で性暴行に関する演説の予定があると話した際、クオモ氏が、ベネット氏の経験に固執したことに驚きを覚えたという。

当時、友人に送ったテキストメッセージで、ベネット氏は「君はレイブをされて、虐待され、攻撃され、暴行され、裏切られたと、私の目を見ながら、なんどもなんども繰り返す彼の方法は、ホラー映画のようだった」と報告。「彼は私をテストしてるようだった」と話していた。

ベネット氏は、知事との出来事や、不安などの気持ちを両親や友人らに話したテキストメッセージを保存しており、ニューヨークタイムズは、これらを審査、受取人に対する確認作業をを行なったという。

6月5日の会話について、ベネット氏は友人に「たった今起きたことは、タイプしたり、ビデオで話すことさえできない」と動揺を伝え、身体的な動作を伴うものではないが、「もっとも露骨と考えられるようなものだった」と話していた。

クオモ氏の側近でセクハラを告発したのは、ベネット氏が2人目。今週、2018年9月まで経済開発局の事務次官兼および知事室特別顧問を努めていたリンジー・ボイラン(Lindsay Boylan)氏は、移動中の機内でストリップ・ポーカーをしないかと誘われたほか、同意なくキスをされたなど、クオモ氏から不適切な行為を受けたと告白した。

クオモ氏は、ボイラン氏の告発は虚偽だと否定しているが、ベネット氏の対応と異なり、調査は要求していない。セクハラ疑惑に加えて、クオモ氏は、パンデミック中の老人ホームの対応や、施設の死者数データの扱いに関して、議会から責任や調査を追求を求める声が高まっている。

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