第78回ゴールデングローブ賞の授賞式が、28日に開催された。42部門でノミネートを果たしたネットフリックス（Netflix）作品は、「ザ・クラウン」や「クイーンズ・ギャンビット」「シカゴ7裁判」など10部門で賞を獲得した。
映画部門では「ノマドランド」が作品賞と監督賞を受賞。クロエ・ジャオ氏は、アジア系アメリカ人として、初の監督賞を受賞した。女性が監督賞を受賞するのは、37年ぶり2度目。前回は1984年、バーブラ・ストライサンドが「愛のイエントル」（Yentl）で監督賞を受賞している。
「続ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」は、コメディ・ミュージカルで作品賞を、サシャ・バロン・コーエンが主演男優賞を受賞した。
英国王室を描いた「ザ・クラウン」は、テレビ部門ドラマの作品賞と主演女優賞、主演男優賞、助演女優賞の4冠を果たした。「シッツ・クリーク」は同部門のコメディ・ミュージカル作品賞を受賞した。
昨年大腸がんで亡くなったチャドウィック・ボーズマン氏が映画部門（ドラマ）で男優賞を受賞。アンドラ・デイが女優賞を、ダニエル・カルーヤが助演男優賞を獲得。テレビ部門ではジョン・ボイエガが助演男優賞を受賞した。
アーカンソー州に住む韓国人一家を描いた「ミナリ」は、外国語映画賞を受賞した。
なお受賞前、ゴールデングローブ賞は、投票を行う約90名のハリウッド外国人映画記者協会（HFPA）に黒人の会員がいないとして、多様性に欠けると批判を浴びていた。
今年は、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーが司会を務めた。新型コロナウイルスの影響により、受賞者の発表はニューヨークとロサンゼルスの2拠点で行われ、ノミネート対象者は自宅やホテルからリモートで出演した。
映画部門
ドラマ 作品賞
『ノマドランド』
コメディ・ミュージカル 作品賞
『続ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』（Borat Subsequent Moviefilm）
監督賞
クロエ・ジャオ（Chloé Zhao）『ノマドランド』（Nomadland）
主演男優賞（ドラマ）
チャドウィック・ボーズマン（Chadwick Boseman）『マ・レイニーのブラックボトム』（Ma Rainey’s Black Bottom）
主演男優賞（コメディ・ミュージカル）
サシャ・バロン・コーエン（Sacha Baron Cohen）『続ボラット』
主演女優賞（ドラマ）
アンドラ・デイ（Andra Day）（The United States vs. Billie Holiday）
主演女優賞（コメディ・ミュージカル）
ロザムンド・パイク（Rosamund Pike）「I Care a Lot」
助演男優賞
ダニエル・カルーヤ（Daniel Kaluuya）「Judas and the Black Messiah」
助演女優賞
ジョディ・フォスター（Jodi Foster）「The Mauritanian」
脚本賞
アーロン・ソーキン（Aaron Sorkin）『シカゴ7裁判』（The Trial of the Chicago 7）
外国語映画賞
『ミナリ』（minari）
アニメーション作品賞
『ソウルフル・ワールド』（Soul）
歌曲賞
Io Si「The Life Ahead」
作曲賞
『ソウルフル・ワールド』（Soul）
テレビ部門
ドラマ作品賞
『ザ・クラウン』(The Crown)
コメディ・ミュージカル作品賞
『シッツ・クリーク』（Schitt’s Creek）
リミテッド・シリーズ テレビ映画作品賞
『クイーンズ・ギャンビット』（The Queen’s Gambit）
主演男優賞（ドラマ）
ジョシュ・オコナー（Josh O’Connor）『ザ・クラウン』
主演男優賞（コメディ・ミュージカル）
ジェイソン・サダイキス（Jason Sudeikis）『テッド・ラッソ：破天荒コーチがゆく』（Ted Lasso）
主演男優賞（リミテッド・シリーズ テレビ映画作品）
マーク・ラファロ（Mark Ruffalo）『ある家族の肖像』（I Know This Much is True）
主演女優賞（ドラマ作品）
エマ・コリン（Emma Corrin）『ザ・クラウン』
主演女優賞（コメディ ミュージカル作品）
キャサリン・オハラ（Catherine O’Hara）『シッツ・クリーク』（Schitt’s Creek）
主演女優賞（リミテッド・シリーズ テレビ映画作品）
アニャ・テイラー＝ジョイ（Anya Taylor-Joy）『クイーンズ・ギャンビット』
助演男優賞
ジョン・ボイエガ（John Boyega）「Small Axe」
助演女優賞
ジリアン・アンダーソン（Gillian Anderson）『ザ・クラウン』
