米失業保険申請 660万件、3週間で合計1600万件に

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米労働省が発表した4月4日までの1週間の新規失業保険申請件数は、新型コロナウイルスが米経済に深刻な影響を反映し、660万6000件(季節調整済み)となった。

前週の件数は、686万7000件に上方修正された。過去3週間の合計は1,600万件を上回った。

新規申請件数が最多だったのはカリフォルニア州で92万5,450件。続いてジョージア州38万8,175件、ミシガン州38万4,844件と高く、ニューヨーク州は34万5,246件だった。

労働省が先週発表した3月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が701,000人減で、失業率は2月の3.5%から4.4%へと上昇した。ただし、失業率のベースとなる世帯調査は3月前半の状況を反映したもので、新型コロナウイルスによる影響の一部を捉えたものに過ぎない。

全国各州が自宅待機命令など強力な規制に踏み切ったのは3月中旬以降。また政府は3月16日に自宅勤務、旅行、集会の自粛といったソーシャル・ディスタンスの方針を定めたガイドラインを発表した。発表時、ガイドラインは2週間の予定だったが、4月30日まで延長された。

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ニューヨークタイムズによると、これまで42州が自宅待機命令が発動している。これにワシントンD.C、プエルトリコ、郡および都市単位での命令を加えると、3億1,600万人が自宅待機を求められている。

先月27日に成立した2.2兆ドルの経済対策(CARES Act)では、3,500億ドルが中小企業保護の雇用維持対策に割り当てられた。従業員500名以下の企業に対し、給与と経費の一部をカバーする金額を低金利で貸し出すプログラム(Paycheck Protection Program)で、一定の条件を満たした企業は返済を免除される。先週末から大手金融機関で受付をスタートした。