ニューヨーク州のクオモ知事は26日、マスク着用推進のための公共広告キャンペーン「Wear A Mask」の優勝者を発表した。
娘のマライヤさんが主導したコンテストには、600作品以上の応募があり、20日にファイナリスト5作品が選ばれた。最終選考の一般投票では、約20万人が投票したという。
最多得票を得たのは、Bunny Lake Filmsによる「We Love NY」だった。2位は、Blue Slate Films/Natalia Bougadellisの「You Can Still Smile」。
優勝作品は、公共広告として、州内のテレビでオンエアされる。クオモ氏は、1位と2位がわずか500票差だったことから、2位の作品も放送すると発表した。
クオモ氏は、事業再開に向け「軌道を作るのは政府ではなく、各自の行動が重要だ。実にシンプルなことで、手洗いとソーシャル・ディスタンス、手指消毒、マスク着用だ。」と州民への協力を要請した。
「マスクは、ほぼ文化的コミュニケーションの核心となっている。マスクを着けるのは、今やクールだ。オフィシャルにクールなものとなった。」と宣言。ニューヨーカーは周りの人々にも勧めたいと思っていると述べた。
続けて、サージカルマスクを持ちながら「私のマスクのように、つまらないものを使用する必要はない」と述べ、「皆カラフルなマスクや、アピールするマスクを持っている。洋服とコーディネートしている人もいる。」と語った。
「効果がない」から義務化へ
米国では2月下旬頃、米疾病対策センター(CDC)や医療専門家は、健康な人が予防策としてのマスクを着用することは、推奨しないと述べていた。それでも、マスクを購入する人が後を絶たなかったため、米公衆衛生局長官は、医療現場でマスクが不足する懸念から「マスクを買うのをやめて」と国民に訴えていた。
4月頭、ニューヨーク市のデブラシオ市長は、外出時のフェイスマスク着用を推奨し始めた。クオモ氏と州保健局長は、マスク着用の感染防止効果について「明確な証拠はなく」、「誤った安心感を与える」との見方を示していた。
その後、CDCは新たなガイドラインで、無症状の人や発症前の人が感染を拡大している可能性があるとして、「マスク着用を推奨する」と従来の方針を180度転換した。
クオモ氏は同月15日、ソーシャル・ディスタンスを保つのが難しい食料品店や公共交通機関などの公共の場で、マスクの着用を義務付けた。